2020年公開予定の映画「鬼滅の刃」は無限夢列車編(コミックス7~8巻の内容…で間違いないはず)。
ストーリーのなかで、まず絶対活躍するのが炎柱・煉獄さんですよね!
豪快な人柄の陰には、すこしだけフクザツな家庭環境があるようです。
今回は煉獄さん一家と、ゴチャゴチャの原因となった歴代炎柱の書について考察してみます。
煉獄家の家族
炎柱・杏寿郎の死後、炭治郎は煉獄家を訪れていますね。
その際に出会った弟、父…顔にすぎですね!!父の遺伝子濃すぎます!!
代々受け継がれてきたもの、親子の関係など様々な視点から見ていきましょう。
父・煉獄槇寿郎(れんごく しんじゅろう)
杏寿郎、千寿郎の父親で元炎柱。
自分の力のなさを感じたこと、最愛の妻の死が重なり、ある時を境に刀を捨てています。
それからはお酒に溺れるようになり、毎晩毎晩飲み明かし、卑屈になっていきます。
まだ現役だった頃は息子たちに剣を教えるほどおそらくは子煩悩であったようですが、2つのショックが重なり、いつしか息子たちにも背を向けてしまいます。
立派に炎柱となった杏寿郎が槇寿郎に報告をするも、喜ぶことはなく興味すら持っていない様子でした。
杏寿郎が戦死した後も悲しそうな顔をする千寿郎に怒りをぶつける姿もあり、槇寿郎はこの世の全てに嫌気をさし、絶望し、自暴自棄になっていることが分かります。
日の呼吸の使い手をひどく憎んでいるようで、日の呼吸の使い手の証なのか花札の耳飾りをした炭治郎を見て激怒しています。
自分たちを馬鹿にしているだろう、と。
代々受け継がれてきた炎柱の書もビリビリに破いていることから、そこに書かれていたことが、槇寿郎が心を閉ざす原因になっていると思われます。
杏寿郎の最後の言葉「体を大切にしてほしい」という思いを聞き、名前をつぶやきながら泣く姿は父親の顔でした。
それから炭治郎との文通を経て少しずつ改心しているようです。
杏寿郎の願いが父に届いたのでしょうね。
弟・煉獄千寿郎(れんごく せんじゅろう)
兄と瓜二つの顔を持つ弟。
タレ眉で少し頼りなさげな雰囲気がある。
剣技の才能はなく、日輪刀の色は変わらなかったことにショックを受けていますが・・・
兄の「自分の心の思うまま、正しいと思う道を進んでほしい」という願いを聞き、剣士の道ではなく、違うことで役に立てるように頑張ると意志を固めています。
歴代炎柱を輩出している煉獄の名に傷をつけることを悔いていながらも「兄ならきっと許してくれる」と優しい杏寿郎の笑顔を思い出しながら新たに進もうとしていました。
父がビリビリに破いてしまった炎柱の書を他の文献と合わせながら解読すると炭治郎に約束し修復に励んでいる。
炭治郎とは文通をしている。
母・煉獄瑠火(れんごく るか)
杏寿郎が猗窩座と戦闘になった際に回想として出てきた女性。
杏寿郎、千寿郎の母であり、槇寿郎の妻。
回想では母は布団にいて、まだ幼い杏寿郎に力を持って生まれた者の在るべき姿を教え、それが現在の杏寿郎の生き方につながっています。
杏寿郎が頑なに猗窩座の誘いを断ったのは母が影響しているのでしょう。
猗窩座は人の「死」に対してひどい言いようでした。
人は弱い、人は死ぬ、鬼なら永遠、と。
しかし、母は最後まで気高く、強く生き抜いていた…その生き様をしっかりと見てきた杏寿郎にとって老いも、死も人間という儚い生き物の美しさだときっぱり言い放っています。
実際に瑠火は床に伏していても弱っているようには見えませんでした。
息子たちの前では弱音は1度も吐かなかったようですね。
杏寿郎の死の間際に瑠火の姿を見つけて「やるべきこと、果たすべきことを全うできましたか?」という問いかけに「立派にできましたよ」と微笑んだ母の優しさに涙腺崩壊しました。
漫画でこの状態の私・・・鬼滅の映画で無事に帰ってこれるでしょうか…
歴代炎柱ノ書の謎
煉獄家は歴代「炎柱」を排出している名門です。
父・槇寿郎も元炎柱ですし、杏寿郎も炎柱として名を連ねていますね。
代々伝わる「歴代炎柱ノ書」があったのですが、槇寿郎によってビリビリに破かれてしまい、大事な内容が全く読めなくなっていました。
せっかく杏寿郎が死ぬ間際に父を訪ねるように言ってくれたのに……物を大事にしてくださいね!!
ですが、私の大好きな謎解きの時間がやってまいりました!まずは槇寿郎の言葉を振り返りましょう。
槇寿郎のセリフからひも解く、日の呼吸の謎
「“日の呼吸“の使い手だな?」
「お前俺たちのことを馬鹿にしているだろう」
「お前が“日の呼吸”の使い手だからだ。その耳飾りを俺は知っている“書いてあった”」
「そうだ“日の呼吸”はあれは!!“始まりの呼吸“一番初めに生まれた呼吸。最強の御技」
「そして全ての呼吸は“日の呼吸”の派生」
「全ての呼吸が“日の呼吸”の後追いに過ぎない」
「“日の呼吸”の猿真似をし、劣化した呼吸だ火も水も風も全てが!!」
(コミックス8巻より引用)
日の呼吸を羨んでいる気持ちが見え隠れしていますね。
さて、そして歴代炎柱ノ書。
破れた書籍から読み取れるところだけを見て槇寿郎の言葉と照らし合わせていくと・・・
右ページ
「合わせ な くも」
「始まり 全て会得 型に と いくか 私は」
「見 でも そ の中で 五名?たが」
「みな てはな していた 鬼を倒 呼吸」
←ページ
「段々と弱くなっ しかし彼 なくては どの呼(吸) 匹敵する 力を持? 決して」
「だろ は せても これから 継ぐ も理 の呼(吸) 痣が」
「な 彼の だから 私 かった しの」
「らない き」
解読!!歴代の書
以上を踏まえ、解読すると私の見解ではこのようになりました。
復元(予想)
「始まりの呼吸を全て会得しようと日の呼吸の型に習っていくが私は体得することができなかった」
「日の呼吸に習う。(複数人が同時に修行する?)(私が)見た中でもその中の五名だけが比べものにならない力を持った」
「みな(五名)属性は異なって派生していたが鬼を倒すことができる呼吸であった」
「しかし派生すればするほど力は弱くなった。しかし彼(日の呼吸)の力はなくてはならない。他のどの呼吸にも匹敵するほどの力を持つ。決して途切れさせてはいけない」
「これから力を継ぐ者が現れるのも理。始まりの呼吸を会得した者は痣が発現する」
「彼の友だち?だから私も力になりたかった」
あくまで私の想像の文面ですが、このような感じでしょうか?
歴代の書が父の心を折った理由
本の表紙には「二十一代目炎柱」と書いてあることから、おそらく筆者は二十一代目にあたる炎柱の方だったのだろうと推測します。
しかしそれは槇寿郎ではない「ヒ(火?それとも日?)」と思われます。
だって槇寿郎はおそらくこれを読むまで日の呼吸を知らなかったでしょうから。
元々槇寿郎はプライドの塊、自信に満ちあふれた剣士だったのでしょう。
しかしこの本を見つけ読んだことで気づいてしまった。
自分はオリジナルではなく、派生して生まれた者だと。
そしてその派生して生まれた力とオリジナルの元となった力では差は歴然…どう頑張っても勝てないとプライドがズタズタにされてしまったのだと思います。
なので二十一代目=槇寿郎よりも前の炎柱である可能性が高いと考えます。
また日記のような書き方(ところどころ“私”というキーワードが出てくる為)もこれを書いたのが槇寿郎ではない証拠となり得るかと思います。
これが私の限界だ!!この本の解読には君の力が必要だ!!千寿郎くん!!がんばって!!!
とても気になる!!!
まとめ
母が中心となって支えてきた家族なのですね。
母の死後杏寿郎がその意志を引き継ぎ、家族をつなぎ止めようとしている…また涙が…
槇寿郎は愛する人を2人も亡くしたことになりますね。
そして亡くなった後から気づく存在の大きさ…槇寿郎が心折れずにまだ炎柱として健在で、杏寿郎と共に戦うことができていたら未来は変わっていたのでしょうか?
頑張れ!!人は心が原動力だから!!
千寿郎と力を合わせて心を強く持ってくださいね。