嘴平伊之助(はしびら いのすけ)とは、鬼滅の刃の中心人物であり、猪の被り物をしている見た目のインパクトが強いキャラクター。
「猪突猛進」が口癖で、なにかと最初に動き出すのは伊之助ですね。
粗暴で口が悪いのに、見ているとなぜだか好きになってしまう、そんなキャラクターです。
だからファンからの人気も熱い!
「鬼滅の刃」ジャンプ本誌の第一回人気投票では、なんと第5位でした。
冨岡義勇、禰豆子にまで負けてしまいましたが、また開催された暁には、ベスト3位に食い込むのではないでしょうか……?
今回はそんな嘴平伊之助についてまとめました。
嘴平伊之助とは?
鬼殺隊の剣士であり、主人公・炭治郎の数少ない同期です。
猪の被り物をしていて、上半身は裸。刃がボロボロの刀を2本着用している。
その奇抜な見た目のせいで、初めて伊之助を見た善逸には「化け物」と恐れられた。
口癖は「猪突猛進」。
まさにこの言葉は伊之助の行動を表していると言えますね。
とにかく狙った獲物に向かって刃を振るう伊之助は多少驚異的ですが、それは相手が敵だった場合に限ります。
敵意のない人間を巻き込むようなことはせず、鬼の攻撃から一般人を守るという常識的なところもありますよ。
しかし、それは攻撃をしないだけであって、少女を踏みつけにすることもあり・・・(オイオイ)。
他にも、埋葬の意味が分からなかったり、食べ物を素手で食べたりする一面もあるため、人間としてはやや未熟な部分があることは否めないです。
弱者には興味を示さず、常に強者を倒して自分が成長することだけを考えているため、危険な場所にも恐れず突撃していく。
まさに「猪突猛進」!
母に捨てられ、猪として成長する
見た目も行動もワイルド、人間的には未熟で乱暴…その理由は、彼の生い立ちにあります。
伊之助は母に捨てられた後、猪に育てられたからです。
人間は、一定の年まで言語に触れなかった場合、言語習得は困難になります。
ではなぜ伊之助は言葉を覚えたのか?
それは、たかはる青年とその祖父のおかげでした。
たかはる青年が留守中の間に、祖父は自分のもとにやってきた変な動物に餌を与えていました。
その変な動物が伊之助なわけですが、当時から猪の被り物を着用していたため、たかはる青年は伊之助を人間と思わず追い払ってしまう。
後日、たかはる青年が出先から帰ると、祖父が伊之助に百人一首を教えていたのです。
いくら注意されても祖父はボケているので分からないのだろう、伊之助を初孫のようにかわいがっていた。
また後日、伊之助はふんどしに書かれている文字を読んだ祖父に、自分の名前を教えられる。
と同時に、たかはる青年の乱暴な言葉づかいを覚えてしまい、それ以降たかはる家を自分の縄張りとして、”おかき”を差し出させるようにしました。
素顔は超美人……!?
口が悪く、粗暴な伊之助だが、その素顔は非常に美しいと評されています。
鍛え抜かれた筋肉とはミスマッチな顔つきに、その素顔を初めて見た善逸は「むきむきしてるのに女の子みたいな顔が乗っかってる……」と引いてしまう。
その整った顔は敵である上弦の陸・堕姫(だき)にまで「美しい」と認められる。
彼女は美しいものだけを好み、”美しい人間”しか食べてこなかった。
そんなこだわりをもった相手にすら称賛されるとは、伊之助の顔はとても可愛いのだろう……!
嘴平伊之助の能力
触覚
炭治郎が嗅覚に優れている一方で、伊之助は触覚が優れてる。
伊之助が上半身裸でいるのも、敏感な性質ゆえに鬼殺隊の隊服は邪魔になるから。
優れた触覚で炭治郎が驚くほど、人の視線・敵意をすぐに感知できる。
無限夢列車での戦闘において、目を合わせることで相手を撹乱する下弦の鬼・魘夢(えんむ)にも「並外れて勘が鋭い」と言わしめ、炭治郎を庇いながら戦えるほどです。
高い身体能力と柔軟性
身体能力も通常の剣士よりずば抜けて高い。
幼い頃から野生として育ったため十分に鍛え上げられているが、なによりすごいのは体の柔軟性です。
強靭な筋肉をまといながら、そのしなやかさをもってどんな悪い環境でも強い攻撃が繰り出せる。
さらに、肋骨を折られてもなお戦う精神を持っていることから、痛みに対する耐性も人一倍強いことが伺えます。
加えて、全身の関節を自由自在に付け外しが可能なため、頭が入る穴であれば通ることもできる。
遊郭編ではこの特技を活かし穴を通ることで、堕姫によって地下に捕らえられた人間たちを救いました。
これだけでもすごいのですが、伊之助は内臓の位置も自在に移動できます。
上弦・陸の心臓めがけた攻撃を、持ち前の直感とその特技によって即死を回避しました。
柔らかいとそんなことまでできるのか……。
呼吸法 ”獣の呼吸”
伊之助が使う呼吸は獣の呼吸。
普通であれば、炭治郎のように鱗滝左近次のような育手と呼ばれる剣士のもとでマスターするのが一般的・・・
しかし!伊之助は我流で全集中の呼吸を習得したようです。
どれだけ猪突猛進したらそんなことが可能なのでしょうね。
また、獣の呼吸は炭治郎や善逸にはない、探索系の技があります。
それが”獣の呼吸・漆ノ型 空間識覚(くうかんしきかく)”。
集中することにより、空気の微かな揺らぎすら感知し、直接見ていないものすら捉える便利な技。
那田蜘蛛山ではこの技を使うことで、母蜘蛛の居場所を感知!倒すチャンスをつかむまでに至りました。
粗暴だが、情に厚い一面も
基本的に粗暴な伊之助ですが、決して冷たい人間ではありません。
煉獄さんが猗窩座(あかざ)にやられたときには、泣き崩れる炭治郎に対して
と叱咤激励する、自分も被り物から溢れ出るほどの涙を流しながら。
炭治郎たちと知り合うことで、仲間を思う気持ちも持った。
剣技と同時に、人間としても成長しているのが分かりますね。
「ホワホワ」の正体
伊之助のセリフで印象深いのは
というセリフ。
相変わらず、原作者の言葉選びはおもしろいですね。
伊之助は”自分のことを心から想った言動”を受けるとホワホワしているように感じます。
例えば、那田蜘蛛山に入ったとき、「ありがとう」という炭治郎の言葉を受けホワホワしています。
また、窮地を救ってもらったときや、藤の家紋のお婆ちゃんに親切にされたときも同様でした。
これまで戦いの場でしか喜びや楽しさを見いだせなかった伊之助が、炭治郎たちと一緒に旅をすることで他人からの親切や感謝にも幸せを感じるようになったのではないでしょうか。
伊之助はずっと猪に育てられたため、母親からの無償の愛も受けていません。
きっと慣れていないのでしょうね、「ありがとう」と言われた時のくすぐったいような幸せを。
まとめ
初登場時こそ印象悪い伊之助でしたが、キャラクターを知っていくと、どんどん愛着が湧いてくる魅力的なキャラです。
育った環境のおかげでもありますが、鍛え抜かれた体と我流の呼吸を身につけるのは相当な努力が必要。
強くなることに関してはどこまでもひたむきで前向きな性格なので、これからさらに強くなるでしょうね。
まさに猪突猛進な伊之助の活躍を楽しみにしましょう!!