「鬼滅の刃」本誌のほうは佳境に突入していますね~!
こちらのブログのポリシーは「最新話のネタバレをしない」こと。
そしてなるべく既刊のコミックスで内容がわかるものを取り上げます。
さて今回は「我妻善逸」の昇進について。
鬼舞辻無惨の根城、無限城にて善逸は上弦の陸である獪岳を撃破しました(コミックス17巻)。
本編では全然触れられませんが、
現状、善逸は独力で上弦を突破した唯一の人物です。
そのせいか、ネット上では次期柱の最有力候補なんて言われていますよね。
実際のところ善逸の柱入りはありえるのでしょうか?
また、お館さまが亡くなった今、鬼殺隊は今後どうなっていくのでしょうか?
それらについて考察していきます。
善逸と獪岳の因縁
獪岳はかつて鬼殺の剣士であり、雷の呼吸の使い手でした。
善逸は獪岳の後輩にあたり、仲は良くなくとも兄弟子である獪岳を善逸は尊敬していました。
善逸よりも一足先に剣士になった獪岳ですが、不幸にも上弦の壱・黒死牟に遭遇してしまいます。
上弦との圧倒的な実力差に屈する獪岳。
命欲しさにあろうことか自ら鬼になり、生き延びる道を選択してしまうのでした。
二人の育手である桑島慈悟郎は、自ら育てた剣士が鬼と化した責任を取り切腹。
桑島を「じいちゃん」と呼び慕っていた善逸は、獪岳に肉親を殺されたも同然でした。
その後善逸は無限城にて、上弦の鬼と化した獪岳と対峙します。
血鬼術と雷の呼吸の複合技に苦戦を強いられる善逸。
自ら修業の末編み出した「雷の呼吸 漆の型 火雷神」を放ち、ついには獪岳を撃破するのでした。
いつも眠りながらでないと技を出せない善逸が、獪岳戦だけは起きた状態で戦っています。
「肝心な時にしか役に立たない男」として有名だった善逸ですが、獪岳戦では自らの恐怖を乗り越えて桑島の仇を打とうとしました。
善逸の優しさや思いやりが全面的に押し出されていて、とてもかっこよかったですよね。
善逸の戦歴から柱になれる可能性をさぐる
まずこれまでの善逸の活躍について見ていきます。
- 鬼殺隊の最終選別を突破
- 那谷蜘蛛山にて兄蜘蛛を単独撃破
- 全集中常中を会得
- 遊郭編にてかまぼこ隊、音柱とともに旧上弦の陸を撃破
- 柱稽古に参加し、岩柱のもとまでたどり着く
- 無限城にて新上弦の陸、獪岳を単独撃破
普段はポンコツな面が目立つ善逸ですが、経歴を見るとかなり優秀な人物であることがわかりますね。
柱になれる条件
ファンブックなどによると、こう制定されています。
- 甲の位に達する
- 十二鬼月を倒す もしくは 鬼を50体倒す
柱になるための条件が「十二鬼月を倒すor鬼を50体倒す」なので善逸は条件を満たしています。
階級としては癸(みずのと)→庚(かのえ)→丙(ひのえ)なので、もう一つの条件である「階級が甲(きのえ)のもの」には届いていません。
しかし、鬼殺隊はスピード出世が基本のようなので、善逸の活躍があれば甲に昇格するのは時間の問題でしょう。
ちなみに、雷の呼吸の使い手が柱になると「鳴柱」と呼ばれるようですよ。
関連記事…鬼滅の刃/階級の読み方と給料まとめ…命がけで戦う隊員の報酬は?
心配なのは善逸の弱点
特筆すべきは善逸の実力です。
善逸は眠っているとはいえ、下級の鬼を一太刀で切り伏せ、十二鬼月と対等に渡り合う実力者です。
獪岳は鬼としての経験が浅く、上弦相当の力があったかと言われれば微妙ですがそれでも確実に下弦以上の力はあったはずです。
善逸の実力は明らかに普通の隊士の比ではないですよね。
ポテンシャルで言えば柱相当といっても過言ではありません。
しかしながら、善逸には柱になる上での致命的な弱点があります。
それは過剰な臆病さと自己評価の低さです。
善逸はなぜ臆病なのか推測
善逸は十二鬼月と渡り合う実力を持ちながら、その臆病すぎる性格ゆえ、実力を発揮しきれていません。
ではなぜ善逸はそれほどの才能を持ちながらこうまでも臆病なのでしょうか?
個人的に善逸は一種の「回避性パーソナリティ障害」のようなものを抱えていると考えています。
回避性パーソナリティ障害とは
親の愛情の不足、いじめなどの原因により引き起こされる。
思春期ごろに発症し、ひどい場合は不登校や出勤拒否などの回避行動につながる場合もある。
親に捨てられた善逸の周りには彼の失敗を許し、成長を見守ってくれるような人間はいませんでした。
「失敗すれば見捨てられる」
「失敗する自分には価値がない」
そのような環境の中で善逸はいつしか自分に自信を失くし、挑戦して失敗することを過度に恐れるようになったと考えられます。
善逸の臆病さの裏には「失敗して見捨てられるのが怖い」という思いが隠れているのです。
彼が任務に行きたがらないのは鬼が怖いのはもちろんですが、それ以上に任務に失敗してダメな奴と思われるのが怖いというわけですね。
また、善逸は非常に嫉妬深いことで有名ですよね。
これは女好きもさることながら、無意識のうちに恋人の有無で人の価値を判断しているためと思われます。
「嫁が3人いる音柱に比べて、女性に全くモテない自分は価値がない」という考え方を自覚しないうちにしてしまっているのでしょう。
いわゆるこじらせ男子というやつですね。
善逸のような気質を持つ人が抱きがちな考え方です。
善逸と鬼殺隊の今後
今の善逸が柱になっても、自分への自信の無さから柱としての責務を全うするのは困難でしょう。
場合によっては柱という肩書へのプレッシャーから、獪岳のように闇堕ちしかねません。
既刊コミックスを読む限りでは…ですね。
今後もしかしたら精神的に大きな成長を遂げるかもしれませんから。
とはいっても、しかしながら、善逸と同期たちは柱を除いて唯一上弦相手に生き残っています。
他に有力な隊士がいなければ、次の柱は善逸たちが担うことになります。
無限城で無惨との決着がつかなかった場合は、鬼殺隊は活動を続けなければなりません。
お館さまという大黒柱を失った鬼殺隊の今後は、まさに善逸たちの成長にかかっているといっても過言ではないでしょう。
まとめ
- 善逸は単独で上弦の鬼を倒した殊勲がある
- ただ、柱に昇進するには階級が足りない
- 善逸の精神的なもろさが実力を阻害している?
- 無限城での決戦で鬼殺隊員の被害は甚大、善逸たちの成長にかかっている
今回は善逸の柱入りについて考察しました。
今まで彼は、臆病さから限られた場面でしか実力を発揮できませんでした。
しかし兄弟子との因縁に決着をつけた今、善逸がどのような成長を見せるのか期待したいですね。
また主力である柱を多く失った鬼殺隊はどうなるのか、今後の展開に注目です。